2015年11月9日放送のNEWS ZERO(ニュースゼロ)で、ブラックバイト問題に関する意識調査や、実際のリアルな被害の様子などが特集されておりました。
以前放送のNEWS ZEROでもブラックバイト問題の特集をしていたことがあり、当ブログでも記事を作成させていただきました。
前回放送では、ブラックバイト問題に関する相談先であるブラックバイトユニオンの事や、学習塾での具体的なブラックバイト問題についての特集でした。
今回は、学生を中心に起こっているブラックバイト問題についての意識調査や実態が明らかになりましたので、記事にさせていただきます。
学生の約6割がブラックバイトのトラブルを経験
東京都渋谷区で道行く学生にインタビュー。
「1日16時間くらい働かされた」
「殺すぞ」とまで言われた。
引っ越しのアルバイト先でこのような事態になった旨を、大学4年の男子大学生がこう答えました。
ストレスで体中蕁麻疹ができたそうです。
飲食店アルバイトの女子大生(20歳)は給与明細が出ない、お願いしても出なかった、さらには時給も応募要項とは違っており、実態がよくわからなかった、と回答。
同じく飲食店アルバイトの大学4年の男子学生さんは、最近タイムカード制が採用されたものの、その前まではいつ入っていつ抜けるなどの基準も甘く、残業代も出なかった、と回答。
それでも、給料がもらえるなら…と諦め気分で勤務していたようです。
厚生労働省が学生1000人を対象に初調査
ブラックバイトに関するトラブルを経験したかしなかったか、という二択で言うならば、60.5%もの学生が経験したと回答したという結果が出たようです。
具体的には、
- 賃金の不払い問題
- 勤務時間が6時間を超えているものの休憩時間がない
など、法律違反の可能性があるような問題もあるようです。
また、「労働条件を示した書面(労働条件通知書)がまったく交付されていない」というものが58.7%という結果に。
労働条件通知書は雇い主が労働者に渡す事が義務づけられているものなので、渡していないとすればこれも問題があります。
「何時から何時まで、給料はこれくらいで」と口頭で告げられた、と飲食店アルバイトの大学3年の女性がインタビューに答えていました。
関東学院大学でブラックバイトから学生を守るための講義も
2015年10月29日に関東学院大学にて、学生をブラックバイト問題から守るべく、このような講義が行われたそうです。
「辞めたくても辞められない」という思いでいる高校生や大学生が多くいる現実があると、ブラックバイトユニオンの坪倉昇平事務局長が明かしていました。
法律上では、2週間前に「辞めます」と伝えればアルバイトを辞めても問題はありません(一身上の都合により、で充分です)。
ブラックバイト問題に巻き込まれないように、アルバイトをする学生が取るべき方法としては以下の点が挙げられました。
- 労働条件通知書を受け取ること
- 労働時間や給料を自分で記録すること
- 雇い主の悪質な言動は録音して証拠を残す
といった事が有効なのだそうです。
実際に受講した学生さんは、
「書面をもらわないといけないことを知らなかった」
「自分でもしっかりアルバイト先を選択しないといけないことを学んだ」
と、自己防衛策を学んだ様子でした。
厚生労働省の方針
厚生労働省はアルバイトが多い業界に対し、
『法令を守り、学生の学業を優先するよう要請する方針』
とのことです。
うーん…ほんとにこれで改善されるのでしょうか。
世の中厳しいもので、暴言にちかいキツイ言葉での上司命令などはつきものな気がしないでもありませんが、なかには脅迫めいた暴言を浴びせている雇い主がいる実態もあるようなので、それはもはや労働基準法というより刑法的な問題なので、せめてそこだけは早急に改善されるべきではないのかと個人的には思いましたが…。
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