2016年7月25日放送のクローズアップ現代+では、NHKでよくぞこのような特集をしたものだなぁと思えたのですが、『AV出演強要』に関する特集がありました。
本人の意思には反してAVに出演させられてしまった、という被害者の方がかなりいるようです。
自分には関係ない、と思っていても、身近にもワナは仕掛けられているかもしれないようです。
AV強要の手口や実態について
自ら志願したわけでもないのにAVに出演してしまう、とはどういうことなのでしょうか。
どうやら巧妙な手口というものがあり、主に若い女性を中心にAV出演に至るように狙われるケースが続出しているとのことです。
無知や困窮に乗じて、衆人環視のもとでの意に反する性行為の強要、著しい人権侵害ではないか、と警鐘を鳴らされているようです。
今回は顔は伏せておりますが、被害者である20代の女性がインタビューに応じていました。
20代女性のAV出演の強要についての証言
良いアルバイトを紹介する、と言われ現場に行ってみると、「これはAVではないか?」と気づいたのだそうです。
当然のように、拒否に出ましたが、その場合は違約金がかかる、と言われたのだそうです(860万円だそうです)。
こうして違約金をたてに、AV出演をせざるを得ない状況に陥れられたのだそうです。
逃げようとしても、また、電話にでないようにしていれば家にまで来てしまう、こうしてどこにも逃れようもなくなってしまったのだそうです。
モデルをやらないか?でAV出演を強要(囲い込みや洗脳)
大学生の時にアルバイト先にて、「モデルをやらないか?」と誘われたのだそうです。
「1回簡単に話を聞いてみればいいよ」と軽いノリで言われたのだそうで、「それだったらいいかな?」と思い、事務所と呼ばれるところへ行ったのだそうです。
そこで用意されていたのはプロフィールを記入する用紙です、住所氏名年齢などのほかにもスリーサイズなどの項目もあったようです。
そして『モデル契約書』なる書類にも登録のためのサインを書かされたのだそうです。
被害者の女性は、通常のバイトの時と同じような当たり前のことしか書かれていない書類だ、と思い込んで、簡単にサインをしてしまったようです(読む時間も与えられなかったようです)。
数日後にプロダクションの社長から一本の電話がかかってきます、「AVへの出演が決まったよ」と。
当然断りましたが、「とりあえず事務所へ来て、そこで話そう」と促されたようです。
そこで待ち受けていたのはプロダクションのスタッフ3人が被害者と向き合って座り、執拗な説得にあたったのだそうで、暴言まがいに「ふざけるな」「バラシ代が何百万かかるんだよ」と脅されたのだそうです。
そして「お前が撮影をやめるということで親に請求がいく」と脅されたようです、典型的ですね…
こういった脅迫まがいの話し合いが5時間も続き、被害者はすっかり疲弊してしまい、「この空間から出るには、AVに出演することを我慢して受け入れれば誰も困らずに済む」と思ってしまったそうです。
撮影は屈辱的であり、精神が崩壊しそうにもなり、放心状態に陥った、とお辛そうに語っておられました…。
NPO法人ライトハウスで相談者が相次いでいるそうです
問題化されたばかりなので、まだまだ今後も「どこに相談したらいいのだろう」というケースもあるかもわかりません。
ライトハウスさんは、人身取引被害者サポートセンターであり、東京都内にある支援センターです。
相談者の多くが大学に通ったりしている普通の若い女性が大半だと言います。
「表参道で声をかけられた、『モデルにならないか?』」
こういった内容の相談などがあり、こちらもやはり現場へ行くとAVの撮影であり、断ると違約金、という手口だったようです。
増え続けるAV出演強要の実態とは?
AV強要に関しては、2013年に一桁台の被害者相談件数だったのですが、2014年には36件と増加し、2015年には62件と更に増加、そして2016年では、7月の中旬頃までですでに62件に達してしまっているのだそうです。
先日も某芸能プロダクションがAVの撮影としっていながらタレントを現場に派遣させるなどして罰金刑に処されるという事件も起こっています。
政府も当然黙ってはおらず、答弁書を出しています。
本人の意思に反してAV出演を強要することは『女性に対する暴力』にあたる、としています。
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